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(元)社内SEの徒然なる日記

社内SEが把握するべきシステムの範囲ってどこまでなんだ?

■ ネットワーク構成

勤め先では、IDCを中心として各拠点にVPN網を構築しています。拠点間の通信も可能ですが、ルートは拠点A→IDC→拠点Bといった感じでになります。基本的にはIDCに設置しているサーバ群に各拠点からアクセスするシステム形態なので、これで問題は無い訳です。

んで、回線なのですが各拠点に専用線とNTTの光回線を1本ずつ引いていて、通常は通信の重要度(基幹システムの通信は専用線を通すといった感じ)によって通す回線を切り分けています。そして、回線の片方に障害が発生した場合には生きているもう片方で通信が出来るようになっています。

つまり、通信回線を二重化して耐障害性を高めているんです。

■ 課題

上記の構成になったのが大体10年くらい前なのですが、ここ最近は色々と問題が出てきました。

この10年の間に拠点の引越しとかが数回発生したのですが、専用線の引越しに異常に時間がかかるのです。申請してから4ヶ月とかかかるのですが、私たちの部署に引越しの情報が来た時には既に引越しの2〜3ヶ月前ということが普通にあります。

・・・間に合いません。NTTの光の方は一ヶ月程度で引けるので何とかなっているのですが。

■ 構成変更

専用線を引く理由は通信品質を確保したいということだったのですが、近年では別に専用線でなくても品質が確保できそうです。

ここ数年で発生した通信絡みのトラブルっていうのが数件しか無いし、NTTの回線(光ネクスト)も10年前と違って業務上で困らない速度が出るようになっています。なので、専用線を捨てることにしました。

・・・専用線の通信費って高いし、コストを掛けるに値する効果が見込めなくなってしまったって事でもあります。

■ 本題

専用線を捨てると言っても回線の二重化自体は続けます。専用線の変わりに別の回線をもう一つ引く方式です。なお、一連の作業はベンダーにお願いします。自社で回線を引けるだけの能力はないものでして。

最初の方で書きましたが、通信の重要度で通る回線を分けています。回線品種が変わるので、どちらの回線に何の通信を通すかを再検討しなければならない、と思っていたのですが・・・・・・

自社内の打ち合わせで、「通すべき通信の選別」や「回線が片方切れた場合の確認方法」という課題を洗い出して、ベンダーと話さないといけないですよね。って話をしたのですが、帰って来た答えが「気になるなら聞くけど」。


・・・・・・は?キニナルナラキクケド?


あまりの発言に、しばらく凍り付いてしまいました。これが、システム部門を持っていない会社であれば別に良いと思うのですが、独立したシステム部門があるのにベンダーに丸投げするってどうなのだろうか?

少なくとも、システム構成くらいは把握しないとマズいと思うし、それが社内SEとして当たり前だと思っていたので動揺を隠しきれませんでした。

■ 社内SE

それから数日、少し頭を冷やして考えているのが、社内SEってどこまで自社のシステムを把握するのが良いのだろうかということです。

システムの深い部分はベンダーに任せてしまって、システム部門は運用に特化するというのも一つの道だとは思うのですが、それは自社のシステムに対して責任を放棄しているようにも感じるんですよね。

そもそも、運用に特化すると言っても運用って何をするのかって問題が出てくる訳で、下手をすると、自社開発はしない、自社のシステムの詳細は分からない、基本的にベンダーに丸投げ、やってることはヘルプデスクだけという、本当に存在する意味があるのか分からない部門になりかねません。


うーん、やっぱりシステム構成くらいは把握出来るシステム部門でありたいなぁ。


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