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(元)社内SEの徒然なる日記

勝って兜の緒を締めよ、名言ですね

■ 名言

「勝って兜の緒を締めよ」と言うことわざがあります。良い言葉ですよね。人間、下手に成功してしまうと油断が生まれてしまいますからね。

まぁ、要するに油断してたらミスしちゃったってお話です(泣)

なお、今回の記事は一枚の写真も無い文字だけの記事ですので、面白いものではありません。あしからず。

■ データ変換処理

作っていたのは、要するにデータ変換処理の一種です。勤め先の得意先にあたる会社に結構な規模の所がありまして、そこに対する請求は得意先が提供するシステムに入力しないとダメなのです。所謂、指定請求書の一種ですね。

んで、このシステムにはデータ取り込む機能があって、レイアウトを合わせたテキストデータを用意すれば、手入力せずに済みますよと表向きはなっています。なっていますが、このレイアウトっていうのが曲者で、得意先独自のコード体系に合わせるとか、かなーりアレコレしないと作れない仕組みな訳です。

という事で、私の部署に何とかならんかと依頼がきました。

■ 設計

勤め先のシステムには、請求データを加工して吐き出すという指定請求書に対応した基本機能が備わっています(っていうか、備えました)。

コイツをベースにしてレイアウトを変換する手段も考えたのですが、得意先独自のコード体系とか書式(全角半角とか桁数制限とか)が結構厳しかったので、Excelでデータを変換する処理を作ろうと考えました。効果が高ければ、Excelで実現した機能を基幹システムに取り込めば良いかなっていう発想です。

依頼をしてきた営業さんは協力的な人で、こちらの質問にもよく答えてくれていたし、打ち合わせの段階では良好な感じ。問題の独自コードへの変換も、変換テーブルを用意する事で行けそうな雰囲気です。

特定のキー(商品名、規格など)で変換テーブルにアクセスして、得意先の独自コードを取得します。一致するデータが存在しない場合は、必要項目を入力して変換テーブルにデータを追加。これを繰り返すことで徐々にマッチング率を上げて行けるかと思ったのです。

■ 実運用

んで、作ったモノをもって意気揚々と実行したのですが、これが大失敗。

基本的な考え方は良かった(と思う)のですが、変換テーブルにアクセスする為のキー項目が足りなかったのです。同じ商品でも商流や物流の違いでコードが変わるとか例外事項があって、その辺りが設計時の聞き取りで漏れていたんですね。

依頼してきた営業さんは「言ってなかったし」って事で厳しい事は言わないでくれたのですが、これはこちらのミスですね。相手はシステムの専門家ではないのですから、こっちから突っ込んで話を引き出す工夫をすべきでした。

他にも、細かいトラブルが色々と・・・

一応、取り込みまでは出来そうだったのですが、内容があまりにも怪しかったので本稼働を延期させてもらいました。

■ 何が悪かったのか

細かいトラブルは付き物なので良しとします。問題は、本稼働を延期する程の仕様の漏れがどうして発生してしまったかです。

これは簡単な話で、モノがある程度動くようになった段階で、使う人に見てもらえば良かったんですよ。そうすれば、途中で方向修正は出来たかも知れません。基本的なことなのですが、この手順をすっ飛ばしてしまいました。

ここ数年、そこそこの規模の開発案件を大過なく成功させてきた実績があるため、相当油断していました。まさに「勝って兜の緒を締めよ」ですね。

猛省です。

■ 言い訳

ちょっと女々しいですが、良い訳もあるのです。

今回の開発では、問題になったExcelの処理を別の人にお願いして作って貰っていたのですが、色々と事情があって製造が遅れていて、画面が見れるようになったのは1週間くらい前だったりします。そこから営業さんに見てもらって問題を検出出来たとしても、修正が間に合わなかったでしょうね。

後は、ここ最近私の体調が悪かったり(残業続きで体調を崩したので久しぶりに自炊してみた)、別件で時間を取られていて(年に一度の年次処理、今年は無事に完了・・・出来なかったよ(泣))サポートしきれなかったという事もあります。

であったとしても、それならそれで対応策を練るべきだったかと。

■ 後書き

そういえば、情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャの午後Ⅰに同じような問題が出題されていた気がします。確か、何かのプロジェクトで、現場レベルの人間に早い段階から参加してもらえ、って指示があったのですが、それは何故かっていう設問だったかと。

理由は、今回の記事のような間抜けな事態を招くからですね。こういう事があると、自分がまだまだ未熟だと痛感させられます。

ちなみに、記事で書いた通り、今年に入ってからずっと体調が良く無かったのですが、ここ最近になって調子が戻ってきました。ちょっと長引いていたので心配していたのですが、これで安心して仕事に取り組めるというものです。


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