社内SEの徒然なる日記

子会社との合併に伴うシステム移行 No6 取得データとB/S

■ データの見方

何回か前にも書いたのですが、子会社から取得出来るデータはパッケージの機能から出力されるデータ(Excel)だけです。このデータ、項目名あたりからある程度は見方は分かるのですが、システム移行に必要な情報にはほど遠いです。

子会社のパッケージの開発元に聞くにしても、一から十まで聞く訳にもいかないですしね(向こうとしては、顧客を失った上にただ働きですし)。

では、何を持ってデータの見方を正しいと判断するかなのですが、ここで頼りにしたのはB/Sです。B/SっていうのはBalance Sheetの略で、日本語では貸借対照表の事でして、財務諸表ってモノの一種ですね。

基幹システムに入力した情報は最終的にはココに数字が繋がる事になるので、データからB/Sに繋がる数字を作る事が出来ればデータの見方は(数値ベースでは)間違っていないという事になります。

・・・まぁ、基幹システムと会計システムが別の場合、会計側でごにょごにょされたらズレますけどね。

■ 数値チェック

会社として正しい数値は何かっていうと、財務諸表が正しいです。というか、これが間違っているようではちょっと困ります。ということで、データからB/Sに繋がる数値を作る事にしました。

実は、そんな事しなくてもデータを見るだけで仕様書まで作れると考えていたのですが、実際にチェックしてみると、これがまた合わないのなんのって(苦笑)

例えば、受取手形について考えます。

受取手形は、顧客から代金を回収した時に発生するので、「借方:受取手形/貸方:売掛金」の仕訳が発生します。そして、手形の期日が到来した時に「借方:当座預金/貸方:受取手形」となって債権が消えて銀行口座にお金が入ってくる事になります(相手科目は状況で変わるけどね)。

ただし、受け取った手形を割引や裏書きした場合は、「借方:当座預金/貸方:割引手形」や「借方:買掛金/貸方:裏書譲渡手形」になって、手形の期日が到来すると、「借方:割引手形/貸方:受取手形」や「借方:裏書譲渡手形/貸方:受取手形」って感じの仕訳が発生して、これがB/S上の受取手形、割引手形、裏書譲渡手形に繋がる訳です。

さて、取得した手形データには手形種類という項目名で受取手形、割引手形、裏書譲渡手形の3つの区分が存在するとします。

受取手形については、割引しようが裏書きしようが期日を迎えるまでは残高(借方 ー 貸方)が残るのですから、手形期日が未来になっているデータを全て足し込めば良いはずです。はい、これは一致しました。

問題は割引手形と裏書譲渡手形でして、単純に手形種類という項目が割引手形、裏書譲渡手形ってなっているデータを集計すれば良いと思ったのですが、まったく一致しません。

あれ?

■ 区分はマスタから最新値

受取手形については金額が作れたので、データそのものがダメって訳でもないと思われます。そこで、改めてデータを見ると処理日って項目に妙な日付が入っています。

取得したデータっていうのは、過去のある月度でのデータを取得したものです。なのでデータ上の処理日って項目に入っている日付は、取得月度以前の日付になっていると思ったのですが、それ以降の未来の日付が混じっています。

・・・ん?

なーんか嫌な予感がすると思いまして、手形種類が割引手形、かつ処理日が取得月度より過去日という条件にした所、B/Sの割引手形に一致する金額が作れました。そして裏書譲渡手形も同じ手法で金額が一致しました。

ははーん、そいういうことですか。

結局の所、子会社のパッケージは過去のある時点のデータを抽出する事は出来るが、手形種類や処理日といった一部の項目については最新の状態しか持っていない(又は、取得する仕組みが無い)ようです。

自社のシステムが、過去にさかのぼったデータ取得をすると、取得時点の状態が表示されるって作りだったので、こういう見方をするって発想が出てきませんでした。

■ 後書き

こんな感じで、商品売上高、完工高、完工未収入金、未成工事受入金、未成工事支出金、材料費、外注費、経費、支払手形、買掛金・・・というふうに、可能な限りの金額を(四苦八苦しながら)合わせて行きました。

結果として、このチェックをしたのは正解でした。

この時点で、仕様書はほぼ出来上がっていたのですが、かなりの考慮漏れがある事が分かって手直しする事になったのです。早い段階で気付く事が出来たので、これはこれで良しとしましょうかね。

■ 後書き

実は私の原点は簿記だったりします。受験生の頃、システム系の学科に進みたかったのですが日頃の勉強不足が祟って受験出来ず、ランクを落として会計系の学科に進んだという経歴を持っているので、仕訳とかも何となくは分かります。結局システムの道に進んだ訳ですが、今では経理の知識も少しはあるシステム屋ってことで重宝されています(多分)。

人生、どこで何が役に立つのか分からない物ですね。


前回:子会社との合併に伴うシステム移行 No5 仕様書と外注
次回:子会社との合併に伴うシステム移行 No7 現行システムの整合性

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